緊急事態宣言下で営業しているジムと休館しているジムがある経緯をまとめてみた
今日は天気の良い休日ということで、買い出しと洗濯大会に勤しむ紅蓮です。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回は筋トレというかスポーツジムの話です。
やたらとタイトルが長くなってしまいましたが、略しようがなかったのでこうなりました。
足並みの揃わないフィットネス業界
紅蓮の通っているジム(都内店舗)は、4月末からの緊急宣言で1ヶ月以上休業が続いており、物理的にジムに行けない状態が続いている。
しかし、すべてのスポーツジム・スポーツクラブが休業しているわけではないようで、Twitterを見ていると、普通にジム通いしている人も散見される。
単純に居住地が都内以外(マンボウが出ているだけの地域は時短はあるものの原則として営業している)なのかと思いきや、都内住みでもジムに行っている人がいるのだ。
休業しているか否かはジムの系列や店舗規模によって異なる
記事執筆時点の都内における状況をまとめてみた。
思い込みによる間違いや例外等がある可能性もあるので、最新の状況は各社の公式サイトを必ず確認してほしい。
全館休業している系列
業態により営業・休業が異なる系列
- セントラルスポーツ
有人店舗(通常店舗)は休業
セルフジム店舗は通常営業
原則として営業している系列
- ゴールドジム
5/11(火)まで一部大型店のみ休業、大多数の店舗は通常営業
休業店舗所属会員は定期休館日と同様に他店利用を許可する措置
5/12(水)から全店営業再開(一部大型店の施設利用制限あり) - エニタイムフィットネス
通常営業
上記説明に出てきた「セルフジム」は、ジムにトレーナーが常時駐在しないタイプの業態のことを指す。
エニタイムフィットネスと同じ業態と思ってもらえれば良い。
サブタイトルにも書いているが、こう並べてみるとフィットネス業界の休業要請に対する足並みは揃っていないことが分かるだろう。
休業要請を無視している系列の主張
大人しく休業要請に従っている系列については後回しにして、まずは休業要請に反発、というか無視している系列の主張について見てみよう。
エニタイムフィットネスは休業要請を何故無視するのか
今回の4月下旬~5月末の緊急事態宣言と、それに伴う休業要請は「ゴールデンウィーク中の大型商業施設の休業」を趣旨としている。 www.anytimefitness.co.jp
エニタイム公式サイトに掲出されている案内文には、次のような文言がある。
今回の内容についても、エニタイムフィットネスの各店は特措法に基づく休業要請対象には該当しないため、これまでと変わらず、対象都道府県を含め通常通り営業いたします。
要するに、エニタイムの店舗は小型店のため「大型商業施設」にはあたらないということ。
人数が集まったとしてもそこまでの大人数にならないので、営業を制限されるいわれはないわけだ。
ゴールドジムはなぜ休業要請を無視するのか
続いて、ゴールドジムが休業要請を無視する理由を見ていこう。
前述しているが、ゴールドジムはGW期間前後に大型店のみ休館し、その間は休館日の他店利用の制度に従って休館店舗所属の他店利用を認める措置を取った。
そして、緊急事態宣言の延長に入ったタイミングで大型店含め全店の営業を再開した。
トレーニーからしてみれば至れり尽くせりで、大型店休館の形で休業要請の趣旨は尊重しつつも、最大限休業要請には反抗(無視)する形で会員の便宜を図っているように見える。 www.goldsgym.jp
上記ページ掲載のPDFから内容を引用するが、ゴールドジムの主張は下記のようになっている。
弊社といたしましては、政府と各自治体からの緊急事態宣言延長の発表を受け、フィットネスによるお客様の健康維持、免疫力向上を促進させていただきたいという社会的意義を考慮した結果、5 月12 日(水)7:00 より、臨時休館中の店舗におきまして、営業面積を制限したうえで営業再開をさせていただくことになりました。これは臨時休館による近隣店舗の密を防ぐという意味もございます。愛知県、福岡県の店舗につきましても営業継続させていただきます。
1 年以上続いているコロナ禍において、運動による筋力低下の防止、脂肪燃焼によるメタボ対策、 心肺機能の向上、骨粗鬆症の防止、メンタル面の安定など「フィットネス」は性別を問わずあらゆる世代にとって必要不可欠なものといえます。
弊社は「フィットネス」=自分にとってちょうどいい健康的な生活習慣と定義しています。子供から高齢者の方まで無理をせず、自分にあった健康的な習慣を身につけていただき、元気・健康という、本当に大切なものを手に入れていただきたいと強く願っております。
紅蓮としては、ゴールドジムの主張には全面的に賛同したい。
要するに、休業要請に従って休業するよりも大事なものがあるということである。
この辺はゴールドジムらしいというか、健康とカラダ作りに真摯に向き合う社風が強く出ている部分と言えるだろう。
現実に起こっている問題として、紅蓮の周囲でも、コロナ太りの話はそこそこ耳にするようになった。
ゴールドジムの主張でも「メタボ対策」が明言されているが、スポーツ施設が開いていることの社会的な意義というのはやはり大きい。
業界ガイドラインには強制力がない
そもそも論の部分になるが、ここまで各社の営業状況に違いが出るのは、フィットネスの業界団体が出しているガイドラインに強制力がなく、従うかどうかは任意となっているためだ。
上記は今年1月の緊急事態宣言の際に出たガイドラインである。
ジムの営業に関しては、PDF一覧の一番上にある「令和3年1月緊急事態宣言等に伴うクラブの運営について」のPDFを確認してほしい。
そして、4月の緊急事態宣言に関してはガイドライン改定等は一切されていないので、フィットネス各社ともに1月の緊急事態宣言の際のガイドラインを準用する形をとっている。
緊急事態宣言が再び発出されているのにも関わらず、公式サイトにはそれに対応する声明やガイドライン改定の話も出てないないあたり、業界団体としてはあまり真面目にかじ取りをする気はないように感じる。
政府や自治体に振り回されるのはもう疲れた、って感じもしなくはないが。
緊急事態宣言が発出され各自治体の取り組みが発表されました。
昨年のような営業休止要請はなかったものの、自治体により首長による営業時間
短縮要請の対象になっています。この要請は今回、協力の呼びかけ・働きかけ、という表現になっています。(中略)
一都三県の全生活者に対して20時以降の外出自粛が呼びかけられている点、フィットネスのみならず、人が集まるとされる広範囲な施設・店舗・催事に対する依頼である点、などを考慮し、会員や広く世論の理解を得られるよう、以下をご参考に各社にてご判断頂けますようお願い申し上げます。
①営業時間短縮
強制力を伴わない「事業者への働きかけ」であることに鑑み、20時までを基本としつつ地元自治体の方針に基づいた各社ご判断による時間設定も検討可能であると考えます。
PDFから要点を引用すると上記のようになる。
行政側からの休業要請はあくまで「呼びかけ・働きかけ」であり、強制力が伴わないことは協会側も正しく認識している。
そして、それを踏まえて時短要請(今回の場合は休業要請)に従うかは各社判断とする旨を繰り返し明言しており、協会側が実質的に各社の逃げ道を作った形になる。
悪く言えば協会の責任逃れではあるものの、これによりフィットネス各社が営業継続・休館の判断を柔軟に行うことにお墨付きを与えた形になる。
休業するのも正しい判断
紅蓮のスタンスとしては、休業要請に強制力はないため、ゴールドジムのようにきちんとコロナ対策したうえで通常営業するのがあるべき形とは考えている。
しかし、ティップネス・コナミスポーツ・セントラルスポーツのように、休業・休館するのもまた正しい判断であり、その裏付けとして業界団体の「休業要請に従うかは各社判断とする」といったガイドラインが存在する。
ジムの会員がどう思うかは別として、間違ったことは一切していないのだ。
「会員」と「世論」のどちらを取るか
協会のガイドラインを再度引用するが、注目すべきはこの文である。
会員や広く世論の理解を得られるよう、以下をご参考に各社にてご判断頂けますようお願い申し上げます。
「会員や広く世論の理解を得られるよう」とあるが、これを「会員」と「世論」に分解すると話が理解しやすくなるだろう。
休業・休館した系列は、「世論」を優先した結果、休館・休業を決めた。
そのため、「会員」に関しては完全に置き去りになっている。
営業を継続した系列は、「会員」を優先した結果、営業継続を決めた。
あくまで会員の便益が第一で、「世論」に関しては二の次。
繰り返しになるが、どちらも間違っておらず、どちらも正解である。
通っているジムが休館している場合はどうするか
蛇足とはなるが、やはり「ジムが休館していて筋トレができない」という問題が目の前に存在するので、今年1月の緊急事態宣言のころから対策に関しては色々思い悩んできた。
案として出たのはこのくらい。
1は都内の単身者向け物件だとスペースの都合上かなり厳しいので、より現実な選択肢は2と3になる。
4はエニタイムがシャワーしかない(お風呂がない)ので、好みの問題となるが優先順位はかなり低め。
5は言わずもがな。
紅蓮の行動圏内(定期券範囲内)にゴールドジムは存在しないので、3を選んだ場合も恐らく引越が伴うと思う。
ジムのために引越するのもどうかと思わなくはないし、実際に不動産屋の営業からは引越の理由がそれだけならやめとけと言われることも割とよくある。
ただ、前回も今回も緊急事態宣言をズルズルと延長されて不便な状況を強いられているので、解消を目指したアクションは適宜とっていきたい。